「既に男ではなくなった」男性と一夜を共にする

「お会いした男性の中に、身だしなみを全く気にしていない風貌の50代半ばの方がおられました。最初のデートはお食事だけだったのですが、この時点で、『この方は、ちょっと無理だな〜』とお断りしたくなりました。２回目のデートは、正直お金が欲しかったのでお付き合いしました。その時も、お食事だけでした。３回目のデートでは、『今日こそは最後までしないとダメなのかな……』と思っていたのですが、その方、実は性的に不能だったんです。年配の方で『疲れていて勃起しない』という方はたまにおられますが、その方は完全な不能で、そういう行為は全くできない。私以外にも、同じクラブで３人の女性と会っている、とおっしゃっていました。地元から３泊４日で東京に出てきて、その３日間、クラブの女の子を３人指名して、夜を過ごすのだそうです。『僕は不能だから、ベッドでは無理にそういうことをしなくてもいい。君のきれいな裸を眺めているだけでいい。僕みたいな人間と会ってくれて、ありがとう』と言われて。結婚はされているけどお子さんはいない、とのことでした。そうしたお話しを聞いて、『この方、悪い人じゃないんだな』と気づきました。あくまで見た目を気にしていないだけで。この方とは、今も継続的にお会いしています」川端康成の小説『眠れる美女』を彷彿とさせるような話だが、れみさんは相手の男性を見た目だけで判断しそうになったことを反省し、男性と継続的な関係を持つという選択肢を選んだ。「お付き合いする時は、相手の方の良いところを見るようにしています。『頑張っている』という言い方はあまり好きではないのですが、努力をしている人は尊敬できる。努力しているからこそお金を稼げるし、いい顔をしているのだと思います」パパ活の世界でも、お金だけでは関係は続かない。どれだけ高額な謝礼をもらえたとしても、性格の合わない人と一緒に過ごす時間は、苦痛以外の何ものでもない。「そういう人とは、10万円をドブに捨てるかもしれないけど、お会いしたくはないです」とれみさんは語る。