タレント活動はやめない

撮影会やイベントを続ける中でかすみさんの知名度は上がり、ツイッターのアカウントは開始からわずか４か月でフォロワーが４桁に達する勢いだった。しかし、嫉妬に駆られたマネージャーが衝動的にアカウントを削除してしまうという事態が発生。我慢の限界に達したかすみさんは、知り合いを介して弁護士に相談し、マネージャーを刑事告訴した。「ツイッターを消されたのは、さすがに我慢できなくて。それがなければ、目をつむったのですが」自身が襲われたことやパワハラを受けたことよりも、ＳＮＳのアカウントを消されたことが決定打になる、というのは、ネット上の評価＝個人の社会的評価に直結する今の時代を端的に表しているのかもしれない。スカウトによるしつこい勧誘、事務所による不当な搾取、マネージャーからのセクハラやパワハラなど、客観的に見ればかなりひどい目に遭っているかすみさんだが、それでもタレント活動をやめようとは思わなかった。「ひどい経験はしたけれど、仕事内容自体は楽しかった。波に乗っていた時期に突然やめなければならなかったのも、悔しかったんです。元々絵の道に進もうと思ってイラストの専門学校に通っていたのですが、タレントの仕事をやっていく中で、イラストよりも人と話しながら仕事をするのが楽しいと感じるようになりました。これから続けていくのであれば、そういう仕事がいいなって。せっかくやりたいことを見つけたのに、このまま諦めてしまうのは勿体ないなと。新しく出会ったマネージャーも力のある人だったので、もう一度賭けてみようと思いました」